GDライブラリのインストール

ApacheにPHPをインストールしただけでは、画像をアップロードする等、画像関係を扱ったりすることはできない。この画像関係を扱えるようにするのがGDライブラリである。よってPHPをインストールする場合は、ほとんどGDライブラリのインストールは必要不可欠になっている。 　GDのインストールが厄介なのは、インストールに必要なライブラリが多いことである。JPEG関係の画像を扱うためにはlibjpegを、PNGならlibpng、日本語を扱うためにはfreetype、等を事前にインストールしておく必要がある。もちろんこういった機能を使わないのであればインストールする必要はないし、最近のLinuxでは予めインストールされていることも多いので、事前に環境を調査し、目的をはっきり決めてからインストールを行ったほうがよい。
PHPのインストール時にはGDのインストール場所を指定する必要があるため、基本的にインストールは「各種ライブラリ」→「GD」→「PHP」の順番になる。なおGDを再インストール、またはアップグレードをする場合は、インストールされたファイルを手動で削除してから再コンパイル、インストールを行わないと正しく更新されない。よってインストール時のログはしっかりと記録しておいたほうがよい。

GD : http://www.boutell.com/gd/
libjpeg : http://www.ijg.org/
libpng : http://www.libpng.org/
freetype: http://freetype.sourceforge.net/

[libjpeg / libpng]

１）アーカイブを解凍する。libjpegはインストール時に「/usr/local/include」ディレクトリが存在しないとエラーが出るので、ない場合は予め作成しておく。またlibpngは「/usr/local/include/libpng」ディレクトリを作成しておく。

# cd /usr/local/src/
# tar zxvf jpegsrc.v6b.tar.gz
# tar jxvf libpng-1.2.4.tar.bz2
# mkdir /usr/local/include （ない場合のみ）
# mkdir /usr/local/include/libpng

２）libjpegのインストール。「/usr/local」以下にインストールされる。

# cd jpeg-6b/
# ./configure --enable-shared
# make
# make install

３）libpngのインストール。アーカイブを解凍した後、環境に合うMakefileを指定してコンパイルする。

# cd ../libpng-1.2.4/
# ln -s scripts/makefile.linux Makefile
# make
# make test
# make install

[libttf / FreeType]

１）アーカイブを解凍する。FreeType2のインストールではGNU MAKEが必要になるので、マシンに入っていない場合は予めインストールしておく。

# cd ../
# tar zxvf freetype-1.3.1.tar.gz
# tar jxvf freetype-2.1.2.tar.bz2

２）libttfをインストールする。

# cd freetype-1.3.1/
# ./configure
# make
# make install

３）FreeType2をインストールする。

# cd ../freetype-2.1.2/
# GNUMAKE=gmake ./configure
# gmake
# gmake install

[GD]

１）アーカイブを展開する。GDのインストール前に、必要なライブラリ（libjpeg, libpng, freetype, freetype2, libxpm, zlib）がインストールされているか確認する。

# cd ../
# tar zxvf gd-1.8.4.tar.gz
# cd gd-1.8.4/

２）configureスクリプトはついていないので、環境に合わせてMakefileを修正する必要がある。

# vi Makefile
　　　#CFLAGS=-O -DHAVE_LIBPNG -DHAVE_LIBJPEG
　　　CFLAGS=-O -DHAVE_LIBXPM -DHAVE_LIBPNG -DHAVE_LIBJPEG \
　　　　　　-DHAVE_LIBFREETYPE -DHAVE_LIBTTF
　　　#LIBS=-lgd -lpng -lz -lm
　　　LIBS=-lgd -lpng -lz -ljpeg -lfreetype -lm -lttf
　　　INCLUDEDIRS=-I. -I/usr/local/include/freetype \
　　　-I/usr/local/include/freetype2 -I/usr/include/X11 \
　　　-I/usr/X11R6/include/X11 -I/usr/local/include

３）インストールする。どんなファイルがインストールされたか、後からその情報が必要になってくることもあるので、ログをとっておくとよい。

# make
# make install
# make install >& install.log
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